緑内障

  眼内圧(眼の大きさを維持するための圧力)の上昇とそれに伴って起こる網膜および視神経の障害によって特徴づけられる症候群を緑内障と呼びます。(ヒトでは眼内圧の上昇しないタイプの緑内障もあります)短時間、早期に視神経の機能障害が起こるため、発見が遅れ、治療に反応しない場合は、視覚を失います。動物の場合、自分で症状を訴えませんので、発見が遅れることが多く見られます。

 

 

【症状】

急性の場合は、眼を痛がり眼をしょぼしょぼさせ眼が赤く見えます(結膜の充血)。角膜(眼の透明な部分)が白くガラスに息を吹きかけたときのように濁ることがあります。瞳孔広がり眼の中の黒い部分が大きく見えます。

慢性の場合は、眼が大きく腫れているように見えます(牛眼)。角膜は慢性の角膜炎を起こしていることが多く見られます。視覚はすでに失っていることがほとんどです。

 

急性緑内障 結膜充血(赤目)瞳孔散大   角膜の白濁(白く濁る)

 

 

 

 

 

 

 

 


         水晶体融解緑内障(白内障から緑内障を起こしたもの)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


水晶体脱臼による緑内障            慢性緑内障(左眼 右眼は正常)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


        慢性緑内障で眼が大きく腫れている(牛眼)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【治療法】

 ヒトの眼科でもそうですが、現時点では緑内障を完全に治してしまう治療法はありません。最近ではかなり効果の高い点眼薬が開発され、良好な眼内圧のコントロールが可能となりつつあります。しかし、動物では緑内障の発見が遅れることが多く、治療が困難なことが多くあります。眼内圧が高いと眼に不快感があり、痛みを伴ったり、食欲不振になったりします。眼圧を下げるためには生涯にわたる点眼が必要となります。それでも視神経が障害され視覚を失うことがあり、長期にわたる点眼は無意味なこともあります。半導体レーザーで網様体を凝固(眼の外から焼く)することで(数回の処置が必要な場合もある)良好に眼圧がコントロールできる場合があります。それでも効果なく、眼圧がうまくコントロールできない場合(すでに視覚回復が不可能な場合 牛眼状態など)は薬物を眼内に注入して眼の組織を破壊し眼圧を下げるという最終的処置をおこなうこともあります。視覚の回復は望めませんが、美観を損なわないようにシリコン偽眼を眼の中に入れる方法もあります。

 

半導体レーザー

眼科での使用

緑内障の場合の高い眼圧(眼がパンパンになる)を下げるための毛様体光凝固手術がおこなえるようになります。高眼圧にすばやく対応することにより、視覚を失わないですむ確率が増します。

逆さまつげの除去にも効果的です。(人の美容外科の永久脱毛と同じ)

 

 

 

 

 

 

 

 


                 毛様体光凝固手術                        逆さまつげのレーザー脱毛

レーザー光を眼の外側から照射して、毛様体を

数十箇所部分的に凝固(焼く)。全身麻酔をして

行いますので、動物に痛みはありません。

 

当院での処置の様子

 

 









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